ホビーショー直前スペシャル最終回、ゲストはスクラップブッキング・エアやco-saスタンプでおなじみのchalkさんをお迎えしました。
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こちょう: 今日のゲストはco-sa スタンプのChalkさんです。お久しぶりです。
chalk: よろしくおねがいしますー。本当にお久しぶりです
こちょう: スタンプカーニバルでちょこっとお会いしてるんですが、なにしろお互いブースを構えてるので、お話する時間もなくて。
chalk: そうなんですよねー。 隣の方ともそうそう話せないし・・・。
こちょう: 私、Chalkさんのスタンプの大ファンなんですよ!
chalk: わー、うれしいです
こちょう: 今作ってるものにも使わせていただいています。
chalk: 奇特な方がいらっしゃった! ありがとうございます。
こちょう: フレンチテイスト、と言っていいのかな?大人かわいいものばかりで、使いやすいですよー
chalk: そうですかー。アメリカの商品と比べて違いとかありますか?
こちょう: まったく遜色ない、というか、アメリカ人でもほしがると思います。
chalk: わははー
アメリカのスタンプ文化って、ほんとーにすごいではないですか。 歴史もあるし、種類も、出尽くしているくらいのスタンプのデザインがありますし。
こちょう: 種類はしょうがないですよねー。これだけ沢山のスタンプが市販されているので、全くどこともかぶらないってのは無理だし、花や動物や文字など、どうしても集中するイメージはありますので。
chalk: そうなんですよね、アメリカのスタンプって「こんな場面どうしてスタンプにしたの?」っていうニッチなものもありますし。
こちょう: 見ただけじゃ何の個度だかわからないのもありますね(笑)
chalk: そうそう、そうなんですよね。やっぱりそれは、アメリカのスタンプ史の層の厚さですよね。
こちょう: 最近はATCとか、逆にジャーナル用とかでいろいろなサイズに発展してきてるけど、ちょっと前までは、基本カード作成用だったんで、大体、カードにあうサイズ、っていうのがベースになってました。
chalk: あー、なるほど。カード文化!たくさんのカードを、一度に送るっていう習慣がありますものね。スタンプ便利ですよね。 日本だったらプリントごっこ
こちょう: クリスマスカードは確かに大量に送りますね。日本でいえば年賀状だから。
chalk: すごくスタンプ向きですよね>クリスマスカード
こちょう: あと、親戚縁者、友達、学校、職場などの知人にバースディカードやお悔みカードなども送るし。
chalk: なるほどー。
こちょう: 確かにカードを送る、というのは文化として定着してると思います。こちらにくると、普通のスーパーマーケットでもカード売り場あるでしょ?
chalk: ありますねーー、それもすごい棚の大きさで。 すてきですよね。日本は年賀状さえ年々減少しているって聞きますけど。
こちょう: 電子化の波はこちらも同じですよー。メールで済ませちゃう人が多くなってるから、郵政局が大赤字らしいです。時の流れでしょうがない部分だと思いますが、
chalk: わー、どこも同じですね。
こちょう: 大体、こっちで古くからスタンプやってる人って、カードを沢山送るから自作がいろんな意味でいいんじゃないか、っていうところから入るんですが、そのうち、送るためのカードを作ることから、 とにかく何か作りたいからカードを作る、って本末転倒して
chalk: わはは
こちょう: その後、カードじゃなくてもいいじゃないか、ってことで
chalk: えっ
こちょう: どんどん作品の幅が広がって、その先にスクラップブッキングや、ジャーナル、あるいはATC、古くはタグっていう流行りもありましたが
chalk: なるほどなるほどー。
こちょう: とにかく、スタンプをすることが目的になってるんですよね。
chalk: やっぱり、そこですよね。スタンプって、使ってみないとたのしさがわからないというか、使うと楽しさにひきこまれてしまう
こちょう: 1つ作るのにそれほど時間も経費もかからないし、作り終わると、もういっこ作りたくなるんですよね。後をひく、ってやつ。
chalk: なるほど、やめられないとまらない・・・
こちょう: それです(笑)
chalk: 絵じゃこうはいきませんものね
こちょう: そもそも私は絵が描けないので、
chalk: それ信じられません
こちょう: いや、ほんとに。 この間も娘に笑われました。そもそも描くことにそれほど興味がないというかあきらめているというか。
chalk: なるほど、はいー。
こちょう: 自分で描いたものを好きになれないのだけは確かなんです。
chalk: あ、それはありますね。
こちょう: でも、なんか作るのは好き。
chalk: そうそうそう!そんな人にぴったりなのが
こちょう: だからスタンプなんだと思うんですよねー。
chalk: はいーー。
こちょう: Chalkさんはそもそもどういう経緯でスタンプを始められたんですか?もう10年ぐらいまえから存じ上げてるけど、聞いたことなかったかも。
chalk: 昔からスタンプとか好きではあったんですが、道具として、印刷道具みたいでかっこいいなぁと思っていて。ちょっとテディベアとか作ったりしていたこともあったのですが、そのロゴを、消しゴムスタンプで作ったりしてその程度のものだったのです。
でも、スクラップブッキング(SB)を始めて、アメリカでSBの道具としてスタンプが良く使われていましたよね?そこで、「はぁー、スタンプって捺すと楽しいなぁー」と。「かすれちゃったりして、かっこいいなぁ」と、 スタンプのたのしさに目覚めまして。そこからだと思います。
こちょう: そういえば、バジルペーパーが出始めのとき、うまくそのテキスチャーを活かしてかすれ感のあるスタンプ作品を作っていらしたのを覚えています。あれ、かっこいいなー。って今でも思ってます。
chalk: あれは偶然できました、わはは
こちょう: いやいや。。 ご謙遜。
chalk: ほんとですー。でも本当に、かすれたりしたスタンプの印影に、うっとりしちゃって。
こちょう: でも、「楽しいなあー」からオリジナルスタンプを作っちゃうまでには一体なにがあったんでしょう(笑)?
chalk: わはは、そうですよね。 ふつうそこに大きな壁がありますものね。
えーと、アメリカからのSB道具としてスタンプを買って楽しんでいた時に、突如スタンプの方を「これつくりたいなー」って思ってしまって。SBも、次第にレイアウトではなくて、柄のある紙つくりたいなぁ、とか、ペーパーや材料の方が作りたくなっちゃって。「これ作れるだろうな、頑張れば。」と思いました。
こちょう: 作りたくなっちゃったんならしょうがない。作ろう。と(笑)
chalk: そうなんですよー。だから、作りたいから、方法を調べて、いろいろ考えて・・・と。: 普通の方なら、逆ですよね。もともと、なんでも頑張れば作れると思っているキライがあり。
こちょう: 実際作っちゃっいましたからね!
chalk: 作れました、なんとか!
こちょう: chalkさんっておそらくビジョンがクリアというか、作りたいものがちゃんとイメージできる方なんでしょうね。材料のほうにまで意識が向いていかれたんじゃないかと。
chalk: なんだか、材料とか道具とかそういうものに興味があるんです。みんなが楽しめる材料って、なんだろう?と考えたりするのが好きです。
こちょう: 沢山作って、沢山楽しませてください!
chalk: わー、ありがとうございます!
こちょう: 普段はどちらで販売されているんですか?
chalk: クラフトイベントなどに出展して、販売しています。
こちょう: イベントの告知とかはブログで発表でしょうか?
chalk: はい。次のイベントは明日から(収録日は4月19日)になってしまうんですが、大手町のていぱーくで「郵便フリマ」と、それから5月にはカチクラで開かれる「モノマチ」というイベント併催の「モノづくり市」に参加します。
あと、4月のホビーショーにもお邪魔します。ホビーショーは体験なんですけれど。
こちょう: ホビーショーは東京スタンパーズクラブ・ブースでしたっけ?
chalk: はい、ホビーショーは一時お休みさせていただいていたのですが、今回だけ、大杉さんにお声かけていただいたので東京スタンパーズクラブさんのお手伝いで伺います
こちょう: ミニ講習を担当されるんでしたよね?
chalk: はいー、久々なので緊張・・・
こちょう: 大丈夫ですよー
chalk: きっとあっという間ですよね。
こちょう: あっという間です。
chalk: 大杉さんが、もりもりブースをご準備して下さっていますので、みなさまお楽しみに!!
こちょう: このスタンプ・チャットでも大杉さん、荻野さんからお話を伺って、もう3日間へばりついていたい、と
chalk: わはは
こちょう: からだ二つほしい~と思ってるところです。
chalk: 本当に、ただでさえホビーショーは体が足りませんから。見ることろだらけで!
こちょう: お客さんとして見に行くだけでも3日間じゃ足りない感じですよね。
chalk: 本当ですよ、寿命が短くなりそう
こちょう: 命がけですね(笑)
chalk: お祭りですからね、命がけです!
こちょう: 幸い、私がデモをさせていただくツキネコのブースと東京スタンパーズクラブのブース、すぐ近くなんですよ!
chalk: わー、よろしくお願いします!!
こちょう: こちらこそ~
chalk: こちょうさんは、ホビーショーもう何年も参加されていらっしゃいますが年々、変わってきたことはありますか?
こちょう: それが、私も間がだいぶあいていて、年々の変化はわからないんですが、最初にツキネコさんが出展されるときにお手伝いさせていただいたのがたぶん2003年ぐらい?2004年だったかな??
chalk: 宇宙の旅!
こちょう: HALじゃないから!(笑) その時はスタンプって何?っていう人ばかりでした。
chalk: やっぱり・・・
こちょう: 当時は、こちらでは、DTP(直接インクパッドを紙に塗りつける技法)が出てきて、ちょっと一世風靡した後だったんです。で、何気なくそのホビーショーでパッドを紙に押しつけたら、
chalk: はい、印刷のデスクトップ・パブリッシングじゃなくて、スタンプのDTP
こちょう: ツキネコの社長に「えっ!!!!」て驚かれてしまって、私のほうが「えっ!!!」って驚いたっていうのを覚えてます
chalk: わはははははは。すごいお話だーー
こちょう: そんなことするなんて、って、相当ショックだったらしいです。もっと上品にスタンプにポンポンって使うものだという前提で作られていたので(笑)
chalk: うちのインクに何するのっ?て
こちょう: そうそう。それを私がいきなりちゃぶ台返ししちゃったもんで、社長のみならず、デモを見てくださったお客さんたちも、毎回「うわああ」って驚きとも、ショックともつかない声がその都度あがりました。
chalk:でまた、かっこいいんですよねDTP。出来上がったものが、すごくステキで!
こちょう: かっこいい・・のかな?それでしかできない作品はできますよね。
chalk: 大好きです。
こちょう: 私も、バッググラウンドとしてしょっちゅうやってます。
chalk: スタンプいらないですしね
こちょう: ですね。
chalk: ふははは
こちょう: いや、スタンプあったほうがいいんですけど(笑)
chalk: 皆さんも、ぜひ試してください。インクパッドを、紙に直接こすりつけるんですよ。紙の隅の方に。
こちょう: 隅とは限らないですが(笑)私、全部塗っちゃうから
chalk: 全面に。インクたっぷり系ですね。
こちょう: まあ、ショック受けますよね。
chalk:アメリカのクラフターさんたちって、なんというか発想が軽やかですよね。
こちょう: スタンプインク、とか、インクパッドとか、スタンプ台、とか言われるので、スタンプ専用、って思いがちですが、
chalk: はい。
こちょう: 要するに色の画材ですから。
chalk: 色の画材!
こちょう: スタンプにインクをつけるのに便利な形をしてるのがパッドであって、 中身は、絵具と思ってるんですよ。で、スタンプは筆。
chalk: オオッすごいっ!「インクは絵の具、スタンプは筆」←太字です。
こちょう: (笑)
chalk: 色の画材といえば、こちょうさんは、コピックはどんなふうに使うのが一番好きですか?
こちょう: 意外とまっとうに.普通に色塗りに使うのがほとんどかなー
chalk: メメントインクで、スタンプして、着色ですか?
こちょう: そうです。
影が深くつけられるのと、ムラにならない点がコピックを使う理由かな。
chalk: なるほどー。私、今回大杉さんからホビーショーのお話いただいてからはじめて、コピックって皆さんスタンプに一体全体どう使っているんだろう??って思って。知識が全くなくて(滝汗) 焦って、youtubeでアメリカのスタンプコピック動画をたくさん観て、はじめてそこで「あぁ、こうやって使っていたのかっ!!」と。「色づけしていたんですかっ!皆さん!」と、そこではじめて気が付きまして(汗)
なんか、コピックコピックって皆さん仰っていたけれど、何しているのかわからなかったんですよ。
こちょう: そういえばchalkさんのスタンプってあまり輪郭線のデザインのものないですよね。
chalk: そうなんです!!
こちょう: ちょっと作風が違ったから盲点だったんですね。みなさん、意外とまっとうな使い方をしておられると。
ちなみにコピックが出てきたから、いまでこそコピックですが、 昔々、アメリカにはStudio2っていうアルコールマーカーがありまして、
chalk: ほぉぉぉぉ
こちょう: 15年ぐらい前だったかなあ。。 当時で1本4ドル近くするので、とても沢山は買えなかったんですが、レフィルができるのと、塗りムラができないのと、アルコールで色を薄められる、というので、一部流行しまして、がんばって12本ぐらい買って、もったいなくて使えなかったっていう歴史があるんですが(笑)
chalk: わー、「高い道具あるある」。
こちょう:それでも、その時にアルコールマーカーで色塗りっていうのを: 覚えまして、多少役に立ったかもしれないと思います。結局そのメーカーは10年ぐらい前につぶれてしまいまして。 レフィルも買えなくなったので、つい数ヶ月前にあきらめて処分しました。
chalk: なるほど、そうだったんですね。
こちょう: コピックあるしって。
chalk: 安心感。
こちょう: アルコールマーカーって昔からあるにはあったんですよ。なのに コピックがこれほど普及したのは、色数が多いのと、ニブの性能がいいのと、ちゃんとキャップをしておけばかなりの時間乾かないっていうことじゃないかと思います。
chalk: なるほど、キャップの密閉性の高さ
こちょう: そのStudio2も使ってなくても乾いちゃってたし、
chalk: あー
こちょう: 実はコピックを買ったときに同時に別メーカーのセットも買ったんですが、それは1年もたたないうちに乾いて使えなくなりました。いい値段したんですよねえ。。。
その点、コピックはさすがだと思います。
chalk: おぉー
こちょう: Chalkさんのコピック作品みるの楽しみだなー
chalk: どきどき・・ あんまり、スタンプ作品ではないので恐縮です。
こちょう: いいんです。 Chalk作品であれば!
chalk: ぶっ
こちょう: Chalkさんがコピックを使うとどうなるのか、ほんとに楽しみです。
chalk: いやいやいや・・・
chalk: あっ。1つお話ししておきたかったことが!
あのですね、スタンパーさんとか、クラフターさんでも同じだと思うんですが
お仕事なさっている方で「ホビーショーでお仕事したいなー」とか「どうすれば、ワークショップできるのかなー」と、もんもんと、思い悩んでいる方がいると思うんです。
こちょう: はいはい。
chalk: どうすれば、きっかけが出来るのかなー。売り込みするのかなー?と。でも見当がつかず悩んでいる方。私は、あんまりいいアドバイスはないんですけれども、 まずは、言ってみることだと思うんですよ。誰でも良くて、家族でも、友人でも、クラフト仲間でも、とにかく、口にしてみる。そして、知り合いの方がホビーショーでお仕事されているのであれば、その方に、お手伝いを申し込んだり、お話を聞いたり、 全て、まずは考えてるだけではなくて、口に出して表現してみると、絶対前に進むと思います。作品をつくるだけではなくて「 やってみたいことを、誰かに話す。自分の出来ることを、話す」。きっと良い方向に進むと思うんです。
こちょう: そうですね。 実は私もなりゆきと行き当たりばったりで現在に至る、という状態なので、アドバイスできないんですが、やっぱり人づてに仕事がつながってるような気がしますね。
chalk: そうですかー、こちょうさんも??やっぱり、みんな、人の頭の中は見れないではないですか。 いくら、自分はこんなことが出来るのに何で誰も仕事依頼してくれないの?って悲しんでいても、実際にやったことしか、評価はされないんで。
こちょう: 意思表示をしておく、っていうのは大事だと思います。
chalk: 意思表示!大事です。
こちょう: では、もう来週に迫りましたが、ホビーショーでお会いできそうですね。
楽しみにしてます。
chalk: はいー、楽しみにしていますー。
こちょう: 本日はお忙しいなかありがとうございました。
chalk: ありがとうございました
こちょう: 明日からのイベントもご成功お祈りします。
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ゲスト: chalk(チョーク)さん ScrapBooking Air主宰、 オリジナルスタンプ co-sa(コーサ)デザイン&販売
HP: http://www.co-sa.com/
対談後日談
もう何年も何年も前になりますが、こちょうさんのスタンプのクラスを受けた日のこと、今でも忘れません。スタンプって深い、まだまだこの森の奥には何かある!と発見した日でした。今日は対談なんてさせていただいて、ありがとうございました。お話楽しかったです~。chalk